不妊治療の大変さは体験した本人しか分かりません、費用に時間も大変な束縛です。しかしアメリカの最新の研究でNMNが卵母細胞を保護する研究結果が発表されました。
この記事の結論
- NMNは卵母細胞の損傷と細胞の死滅を改善する。
- NMNは卵細胞のミトコンドリア機能を回復する。
本文
アメリカのジョナサン・D・グリンスタイン博士と南京農業大学のMiao教授の研究について解説します。
工業化された日本は妊娠しずらい
日本はどんどん人口が減っていると言いますが、日本は先進国の中でも不妊大国と言えます。
そして妊娠力を低下させる大きな問題は加齢による卵子の質の低下と、日本の現代社会を取り巻く様々な化学物質です。
女性の身近にある化学物質と言えば、例えば毛染めです。妊娠初期から中期において仕事で毛髪染めの使用頻度が高くなるほど、死産が発生する割合が大きくなる傾向が示されました。他にも殺虫剤や医療用消毒液など女性の体に悪影響を及ぼす化学物質が現代社会に溢れています。
エチレングリコールブチルエーテルは卵細胞を傷つける生殖毒素
一般的な家庭用に使われるエチレングリコール ブチル エーテル (EGBE) は、哺乳動物の卵細胞 (卵母細胞) の品質の低下を引き起こす生殖毒素です。
私たちは奇形や障害のない健康な赤ちゃんが生まれることを本当に願っています。しかし工業製品と家庭用品の両方で使用されるこの一般的な化学物質は、精巣の損傷、女性の生殖能力の低下、胎芽の死、先天性欠損症などの生殖の問題を引き起こします。
エチレングリコールブチルエーテルは卵母細胞の成熟を妨害する。
南京農業大学のMiao教授はブタの卵細胞を使って、エチレングリコールブチルエーテルが卵細胞のミトコンドリアの分布と機能を破壊し、卵細胞死滅させる事を発見しました。こんなにも普段の生活の身近にある化学物質が悪影響を与えているのですね。
NMNが化学物質による劣化から卵細胞を保護する
しかし南京農業大学のMiao教授ら研究チームはマウスとブタを使った実験で、NMNが受精能力を維持し、加齢の卵母細胞の質を改善することを発見しました。
下記3つは驚くべき実験データです。
①NMNにより壊れた卵細胞の数が減っている
②NMNを摂取すると卵細胞のミトコンドリアの強さが増している
③NMNを摂取すると卵母細胞のDNA損傷と細胞死の数が減っている
まとめ
この世界は空気、水、食品、健康と美容の補助品に含まれる金属などの化学物質が、さまざまな形で生殖能力に悪影響を及ぼしていることが明らかになっています。特に日本は工業化された国となり先進国の中で最も妊娠しずらい国となってしまいました。
この問題に関して世界の研究者はNMNと不妊問題について最前線で研究を続けています。
そしてこの世界でNMNの摂取が環境汚染物質にから卵子を保護し、増大する日本の不妊の問題に対処するために大きな役割を果たす可能性があります。
参照論文
- https://www.yamanashi.ac.jp/wp-content/uploads/2022/01/20220125pr.pdf