慶應医学部が発見!NMNが糖尿病進行のストッパーになる

慶應義塾大学医学部

NMN界隈にビックニュースが飛び込んできました!慶應義塾大学医学部の研究チームが、NMNという体内で生成され加齢とともに減少していく若返り物質が糖尿病の進行をストップさせるという画期的な研究結果を発表したのです。このプレスリリースについて解説したいと思います。

この記事の結論

  1. 糖尿病は一度発症するとドミノ倒しのように症状がどんどん悪化する
  2. 糖尿病はコロナ重症化リスクであり、今の時代最も危険な疾患の1つである。
  3. 糖尿病は体の老化を早める
  4. NMNの摂取により糖尿病性腎症を抑え込むことで糖尿病の進行のみならず、新型コロナウイルス感染症重症化抑止につながる可能性を持つ大変な基礎研究成果が発表された。

糖尿病とは

糖尿病患者
糖尿病患者

まず糖尿病について、糖尿病とはインスリンというホルモンの一種の成分が不足することで血液中を流れるブドウ糖という糖(血糖)が増えてしまう病気です。血糖が増えると網膜症・腎症・神経障害の三大合併症を初め様々な病気の原因になると考えられています。

糖尿病で引き起こされる疾患

  • 手足の壊死
  • 失明
  • 心筋梗塞
  • 脳梗塞
  • 狭心症
  • 一過性脳虚血発作
  • 末梢動脈疾患
  • 細菌および真菌感染症

糖尿病性腎症ドミノとは

糖尿病性腎症ドミノ
糖尿病性腎症ドミノ

糖尿病性腎症ドミノとは、糖尿病が原因となり

  1. 糖尿病を発症
  2. 糖尿病による腎障害である糖尿病性腎症が進行
  3. 高い確率でやがて透析に至る

という連鎖がドミノ倒しのように進む病態の事です。 重要なことはこの発症するとドミノ倒しのようにどんどん進んでいく症状の悪化をいち早く止めることです。

糖尿病とコロナの関係

コロナウイルス
コロナウイルス

新型コロナウイルス感染症の重症化リスクとして糖尿病が挙げられているのは有名な話です。この仕組みは、糖尿病は免疫機能の低下を引き起こすからです。

血糖値が高いと、体内に入ってきた異物を排除する「白血球」の働きが弱まってしまいます。また、新型コロナやインフルエンザ等、感染した病原体に対しては「抗体」が作られますが、高血糖のときは、こうした免疫反応が弱くなってしまいます。

新型コロナに感染しない為に免疫力を強化する、その為には高血圧を予防する必要があります。また同時に一度感染してできた抗体の免疫力を高め新型コロナに再感染しない為にもこの現代において糖尿病の予防は必須の対策と言えます。

NMNとは

NMN(ニコチンアミド モノクレオチド Nicotinamide MoNoncleotide)とはビタミンの中に含まれる成分の1つで、緑黄色野菜などにごく少量含まれています。

このNMNは今世紀最大の発見ともいわれ世界中で研究が進められています。NMNは体内にある若返り遺伝子と言われるSIRT1(サートワン)を増加させます。このSIRT1が体に大きな変化をもたらします。

NMNとは

糖尿病が体内の若返り遺伝子(Sirt1)を減少させる原因に

慶応医学部の研究グループが糖尿病性腎症でNMNが減少していることを発見しました。そして若返り遺伝子のSirt1(サートワン)もまた腎臓内の足細胞で作られるので、NMNが減少すると連鎖してSirt1(サートワン)も減少することが分かったのです。

NMNは、腎臓の尿細管で作られますがその産生が減ると腎臓の機能にも異常が波及します。さらに、若々しく細胞を保つ機能を持つ酵素である Sirt1(注 3)という抗加齢分子の足細胞での発現が低下していくのです。糖尿病が体の老化を早めてしまうのです。

NMNが糖尿病による腎不全のストッパーとなる

NMN 糖尿病
NMN 糖尿病

糖尿病性腎症はある程度進むとなかなか進行を止められないのは有名です、一度糖尿病になるとずっとインスリンを打ち続けるしかありませんでした。

しかし慶応医学部の研究グループは糖尿病性腎症を起こしたマウスにNMNを2週間投与したところ、投与を中止しても24週間病気の進行を長期的に抑えることを可能にすることを発見しました。

糖尿病の腎臓で低下した NMN を補充する事で、短期投与でも長期に糖尿病を抑止する可能性を提唱しました。

まとめ

糖尿病性腎症は様々な病気の原因になる疾患であり、NMNの摂取によりこれを抑え込むことで糖尿病の進行のみならず、新型コロナウイルス感染症重症化抑止につながる可能性を持つ大変な基礎研究結果です。
この画期的は研究成果は、腎研究のトップジャーナルである米国腎臓学会誌にて発表されています。

https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2021/4/2/210402-2.pdf

参照元:慶應義塾大学医学部プレスリリース

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